インドからの日本人帰国、政府への根本的疑問 非常時という認識は?隔離措置は十分なのか
新型コロナウイルスの猛威に直面しているインドでは、1日の感染者数が40万人に達し、現地の日本人も少なくとも160人の感染が確認されている(在インド日本大使館調べ)。
外務省は、2日にスポット情報を発出、医療提供体制がさらに逼迫する可能性をふまえ、一時帰国を含めた対応の検討を呼びかけている。しかし、その際の帰国の条件である「出国前72時間以内のPCR検査や、陰性証明書の取得」に、現地日本人は苦労しているという。
フジテレビ系「日曜報道THE PRIME(9日放送)」が、ある現地の日本人に話を聞くと「空港のPCR検査場だと、指定の陰性証明書に基本的に記入をしてもらえない」、「PCR検査場で感染者に接触するリスクがある」と語った。
帰国の際は「デリー・羽田」便などが使える。しかし別の日本人は「デリーまでの移動に感染リスクがあるのではないか」と不安を述べた。
この現状に、番組のレギュラーコメンテーター橋下徹氏は疑問を投げかけた。
橋下徹氏「アメリカやヨーロッパの国であれば、在留日本人に、ちゃんと証明書を取ってきてください、と求めるのはしょうがないとは思うのですが、今のインドで、医療体制があのような状況の中で『帰りたい』という国民を帰らせることができない日本政府ってどうなのですか」、「今のインドは有事であり、ある意味で戦地だ。戦地から『日本に帰りたい』と日本人に対して証明書を出してください、って日本政府としておかしいです」
陰性証明書があっても帰国者の中で陽性者の割合は高い
これに対して、ゲストで自民党・政務調査会長代理の新藤義孝氏は「インドからの帰国者の10~20人に1人は、陰性証明書がありながら帰国後に陽性が判明している」と述べ、その割合は、他国からの帰国者の「10倍以上」だという。
そのうえで「PCR検査が推奨できる病院を5つ、ニューデリー近郊であっせんしており、困っている方は大使館に連絡をすぐ取ってもらいたい」と述べた。
また政府は7日、インドから帰国後の施設隔離期間を現在の3日間から6日間に延長する方針(10日から実施)を明らかにした。しかしゲストで立憲民主党の小川淳也氏は「14日間まず、きちんと隔離すべきだ」と政府の水際対策を批判した。
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