「頑張れ」の励ましが苦しい人と効果的な人の差 苦手な人と無理に話すぐらいなら沈黙でいい

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相手の状況によっては逆効果な場合もあるのです(写真:kouta/PIXTA)
3坪のたこ焼きの行商から、口コミだけで県外から毎年1万人を集める大繁盛店を作り、ユニークな人材育成法をこれまで延べ45万人に伝えてきた永松茂久氏。その永松氏がコミュニケーションの秘訣を明かし、2020年いちばん売れた会話の本『人は話し方が9割』より、「人を励ますときの注意点」と「無理せず会話上手になるための秘訣」についてそれぞれ解説します。

「がんばれ」は、言い方とタイミングに気を遣う

人を励ます言葉として、最もよく使われがちな「がんばれ」。

それが、使い方次第で励ますどころか、逆効果になるケースもあります。

例えば、人は誰しも心の中で、「自分はがんばっている」と思っています。

そこへ人から「がんばれ」と言われると、

「まだがんばりが足りないのか……」

「もっとがんばれというのか……」

と、価値観を押しつけられたように感じてしまうのです。

気力がみなぎり、ガンガン突き進んでいるうちは、「がんばれ」のひと言で、奮起し、がんばることができるでしょう。

しかし、そうでない時は「がんばれ」という言葉は重く感じられ、いっそう落ち込んでしまいます。

つまり、ひどく落ち込んでいる人に「がんばれ」を言う場合、追い詰められたような心境にさせてしまうので注意が必要なのです。

そこで、「がんばれ」という言葉を、どのタイミングでどんなふうに使えばいいのか、ケース別にご紹介しましょう。

人を励ます時に最も大切なのは、共感と寄り添いです。

そこで効果的な使い方になるのが、

「がんばってるね。あまり無理しすぎないでね」

という言い方です。

この言葉をもらうと、相手は「がんばってる自分」を認められた気持ちになり、さらに「もう少しがんばってみよう」という気になります。

大切なことは、まず、相手のがんばりを100パーセント認めること。

そして、自ら前進しようという気にさせる、これが本当に人を励ますということになります。

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