「頑張れ」の励ましが苦しい人と効果的な人の差 苦手な人と無理に話すぐらいなら沈黙でいい
では、あまりがんばっていない人に対しては、どうすればいいのでしょうか?
がんばることが好きでない人は、人から「がんばってるね」と言われると、「そんなにがんばっていないのに……嫌味かな」と思いがちです。
そこで、そういう人に対して効果的なのが、たとえ話や周りの人ががんばっているエピソードをさりげなく話すことです。
「同期の田中くん、任されたプロジェクトをやる気満々でがんばっているね」
「同業者の若狭さん、最近新しい事業を開発して意欲的だね」
こんな風に言葉がけすると、本人も「がんばらなきゃ」となり、自分で動き出すきっかけとなります。
今現在、自分で何かの目標を持ち、自発的にがんばっている人に対しては、次の言い方が効果的です。
「楽しそうだね。あなたのことを待ってる人がたくさんいるね。あなたのがんばりのおかげで、また幸せな人が増えるんだね」
この場合は、①相手のやっていることに共感をし、さらに、②将来の展望、などを入れて話していますので相手はより前向きな気持ちになります。
このように、
がんばりすぎて疲れている人には「ちょっと力を抜こうよ」と話す。
がんばっていない人にはがんばりたくなるように話す。
がんばりたくてがんばっている人には、その向こうにある未来を話す。
相手の感情にフォーカスできる会話上手な人は、相手に合わせて「がんばる」を使い分けているのです。
日頃の観察力がものをいうのです。
沈黙は悪いことではない
人と一緒にエレベーターに乗った時に、沈黙になるのが気まずい。
そんな悩みを聞いて、びっくりしたことがあります。
話すことがないのなら、話さなければいいのです。
これくらい軽く割り切っていいと私は思います。
なのにそれができないのは、その人の心の根っこに、「沈黙はダメ」という思い込みがあるからかもしれません。
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