「ビッグデータ」や「データドリブンなビジネスの最適化」という時代の大きな潮流によって、日本の企業においてもマーケティングの定義が「広告・販促」から「経営の根幹」へ変わる。
コトラーも「かつてマーケティング部門は製品やサービスの情報を顧客に伝えるコミュニケーションが主な役割だったが、現在では製造開発、販売ほかの社内部門、納入業者や卸売業者などの取引先、そして顧客と密接に連携していくための中核的な役割を担っている」と言っている。
だからこそ、マーケター(マーケティングのスペシャリスト)が企業内で最も必要な人材、そして経営者の素養、知見として欠かせないものとなる。
連載の1回目は、企業内マーケターこそがこれからの花形人材であることを書いた。今回はさらに踏み込んで、社長を目指すならマーケター(CMO)になるべきだということを述べたい。
コトラーも「かつてマーケティング部門は製品やサービスの情報を顧客に伝えるコミュニケーションが主な役割だったが、現在では製造開発、販売ほかの社内部門、納入業者や卸売業者などの取引先、そして顧客と密接に連携していくための中核的な役割を担っている」と言っている。
だからこそ、マーケター(マーケティングのスペシャリスト)が企業内で最も必要な人材、そして経営者の素養、知見として欠かせないものとなる。
連載の1回目は、企業内マーケターこそがこれからの花形人材であることを書いた。今回はさらに踏み込んで、社長を目指すならマーケター(CMO)になるべきだということを述べたい。
CMOはスーパーマン!?
そもそも科学としてのマーケティングを信じていない経営者が多い日本では、ほとんどの企業にCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)を置いていない。
CMOとはデイヴィッド・アーカーの定義では、
① チームをつくり人脈をつなぐファシリテーター
② マーケティングの社内コンサルタント
③ 調査研究などサービスの提供者
④ 開発にかかわる戦略パートナー
⑤ 開発・実行に責任を持つ戦略のキャプテン
となるが、こんなことがひとりでできるスーパーマンがはたしているだろうか。ましてやジェネラリストの人事ローテーションを主とする日本では想像もできないだろう。
そもそも現在の日本企業の出世コースといえばどういった分野だろうか?よく、ウチは技術系が強い、あちらは営業系が強いらしい、などまことしやかに噂されるが、大部分は「営業部門or生産部門」の二律軸で語られることが多いように思われる。プロフェッショナルな職種、たとえば会計部門や法務部門から社長が出た、というような話はあまり聞かない。
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