「アドテクvs.広告マン」の仁義なき戦い

テクノロジーの進化で変化を迫られる広告代理店

 日頃、Webサイトで何気なく目にするバナー広告。実はこの裏側では大きな変革が起きている。アドテクノロジー(以下アドテク)と言われる広告配信技術が進化しWeb広告の概念が激変。特に2011年以降、この傾向に拍車がかかり「DMP(Data management platform)」と呼ばれるビッグデータを使ったマーケティングにまで発展。この激変のきっかけをつくった「RTB(Real Time Bidding)」と言われるリアルタイムに行われる広告取引の取引流通総額も、2012年の135億円から2016年には700億円超に成長すると予測されている(シード・プランニング調べ)。
 そこで、連載第3回目は、今後の広告を語る上で欠かせないアドテクの仕組みに迫る。アドテクの書籍を執筆し、自身も開発に携わるmediba (メディーバ)の最高マーケティング責任者、菅原健一氏にアドテクの現在を聞いた。

広告費の半分は無駄だった!?

――アドテクによって、広告業界が激変期を迎えています。

ここ3年間ほどで、業界構造は大きく変わっています。もともと広告の営業と言えば、営業マンが広告主を訪問し、料金表を見せて、その中から広告主がスペースや枠を選んで購入する形でした。これは紙媒体、Web広告とも共通です。ページ数や表示回数ごとに料金表を作り、それに基づいて広告費用を見積もります。たとえば、「東洋経済オンライン」にバナー広告を出したいとなれば、「料金は1回表示させるごとに2円。50万回表示すれば100万円」などと営業していたわけです。しかし、今後はこうした売り方ではやっていけない。テクノロジーの進化によって、広告として購入されるものと売買の手法が変化しているからです。 

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