「劇的にまずい」レッドブルが大ヒットした理由 潜在意識のハッキングとプラシーボ効果の力

商品開発の常識をくつがえす飲料
想像してみてほしい。あなたは国際的な大手飲料会社の役員室に座っているところだ。そして、ノンアルコールの冷飲料では世界で2番目に人気のあるコカ・コーラのライバルになるような新製品の開発を任されている。
あなたはどんなことを言うだろうか? 私だったら、それほど悪ふざけをしたい気分じゃない場合、まずはこう言うだろう。「コークよりもおいしくて、コークよりも安く、大いに得をしたと客に思わせるように、うんと大きなボトル入りのドリンクを製造すべきでしょう」。
しかし、まさかこんなことを言い出す社員がいるとは思えない。「いや、めちゃくちゃ高いドリンクを売り込みましょう。小さな缶入りで……そして、ひどくまずい味にするんです」。
だが、そのとおりのことをやった会社があったのだ。そんな飲料を製造したため、この会社はまさしくコカ・コーラに匹敵するほどになったソフトドリンクのブランドを立ち上げた。その飲料とはレッドブルだ。
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