「レッドブル」、異例成長支える"逆転の発想" 老舗の中で新興企業が存在感を増したワケ
レッドブルの「逆転の発想」
「マツダがシェア2%でも存在感を放つ理由」(4月28日配信)に続き、今回は逆に新しい市場を開拓したレッドブルの事例をご紹介しましょう。顧客視点が重要なのは大企業だけではありません。いえ、正確に言うと、既存の流通網や広告予算などのマスの資産を持っていない中小企業のほうがはるかに顧客視点が重要になります。
レッドブルといえば、いまや世界で60億本以上の販売数を誇る、エナジードリンク市場を代表する有名ブランドといえるでしょう。
ただ、実はその創業は1984年。製品発売は1987年ですから製品発売から今年でようやく30年です。創業から100年以上経っている企業が多い飲料業界の中では新興メーカーと位置づけられることが多い、まだ若い企業といえます。
そんなレッドブルは創業当時、同じようなエナジードリンクがまだ新しいコンセプトの商品で競合もいなければ市場もなかったため、自ら市場を作るために新しもの好きのクラブやバーの客に、レッドブルで割ったカクテルをアピールするなどして、口コミで評判を作るというアプローチを取ったそうです。
普通に新しい飲料で新規参入というと、新しい商品を作ってスーパーやコンビニなどの流通網に並べるという発想で考えそうなものですが、これは既存の流通ルートを持っている大手だからこその発想といえます。
レッドブルのような新規参入者が、大手と同じ土俵に参入するためには大きなハードルがあります。
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