同様に、LINEで音声通話機能を使おうとすると、アンテナマークの横にオレンジ色の●が表示される。これは、アプリがマイクを使って音声を集めていることを意味する。
アプリを開いた直後は●が表示されないことから、ユーザーがマイクを使う必要性があるときだけ、マイク機能にアクセスしていることがわかる。逆に、特にカメラやマイクを使っている様子がないのに、●が表示されるアプリは、ユーザーが気づかないうちに何らかの情報を集めている可能性があるため、警戒したほうがいい。
いったん与えた権限を取り消すこともできる。「設定」アプリで「プライバシー」を開き、「カメラ」や「マイク」を選択。ユーザーがこれらの機能へのアクセスに同意したアプリは、スイッチがオンになっている。怪しい挙動を示すアプリがあった場合は、これをオフにしておけばいい。iOS 14で、こうしたコントロールをユーザー自身でしやすくなったことは覚えておきたい。
ポイントサイトでは設定をオフに
iPhoneのSafariには、サイトを越えたユーザーの追跡を防止する機能が搭載されており、標準でこの機能はオンになっている。ユーザー情報を保存したCookieをサイトを横断して収集する行為をブロックするのが、この機能の役割だ。「設定」アプリから「Safari」を開き、「プライバシーとセキュリティ」の欄をチェックすると、それがわかる。
オンにしたままだと、サイトをまたがって収集した情報に基づいた広告が表示されないといったメリットがある。一方で、ユーザーがあえて情報を渡したいときに、トラッキングができないことで、問題が起こるケースもある。ポイントサイトは、その代表例と言えるだろう。こうしたサイトは、トラッキングの仕組みを利用して、訪問先のサイトでの購入を取得し、ユーザーにポイントを付与している。
そのため、標準のままで使っていると、想定していたポイントがもらえないといった事態も起こる。例えば、楽天の運営する楽天リーベイツでは、Safariのサイト越えトラッキング防止機能をオフにしてから利用するよう、推奨されている。
個人情報よりポイント優先という場合は、この機能を一時的にオフにしておいてもいいだろう。サイトを使い終わったあとに、上記の設定メニューからオンに戻しておいてもいい。メジャーなサイトでは、Yahoo!JAPANも、サイト越えトラッキングを防ぐと一部機能が利用できなくなる告知を出している。
わざわざ設定を変更するのが面倒だが、やはりポイントサイトは使いたい。そんな人は、アプリを導入するのも手だ。上記の楽天リーベイツなら、専用アプリを使えば、買い物のときにだけ設定を変える必要がなくなる。利便性とプライバシーのバランスをどう取るのかがカギになるが、少なくとも、トラッキング防止機能をオフにしたままだと、さまざまな情報が横断的に収集されていることは知っておいてもいいだろう。
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