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ミクシィ朝倉氏、「龍馬的な遊撃軍」を目指す 今の関心は「ハードウェア」と「組織マネジメント」

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  • 塩野 誠 経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO
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朝倉 それが本当に正しいことなのかどうか。日本では、できればいい会社に入って終身雇用で働き続けるのがいいことだとされています。でもそれってたかだかここ50、60年続いた風習に過ぎない。でもそこから外れることが、江戸時代でいう脱藩みたいにタブーになっている。僕は中学を出たあと、高校に行かずにコースから外れてしまっているから、その時点で脱藩したつもりでいますが、脱藩するのは別に怖くないし、わりと楽しいですよ。

塩野 そこ、声を大にして言ってやってくださいよ。そういう話をするとみんな怖いと言う。エリートたちは「ママの宝物」でここまできたから怖いんでしょうね。

朝倉 食べていけなくなるのが怖いのかもしれない。安定しているほうがいいんでしょうね。

塩野 でもそれが本当の安定かどうかわからないのに。

朝倉 そこがポイントですよ。みんな安定を履き違えていて、会社に依存することが安定だと思ってしまっている。でも僕はそれは違うと思う。一番の安定は、自分自身がどこへ行っても食っていけるだけの技量を身につけることじゃないですか。

塩野 本当にそうですね。最後に、朝倉さんはいま31歳なので、20代の方にプロとしてのメッセージをいただけますか。

異端になることを恐れるな

朝倉 そうですね。じゃあ、プロフェッショナルファームにいる人にアドバイスするつもりで言うと、一つは異端となることを恐れないということですね。自分が異端になるところに好んで飛び込んでいったほうがいい。

例えばプロフェッショナルファームの人たちは、みんな人間的にもすごくいいやつなんですよ。でも気づいたらみんな同じように金融に行ったりとか。

塩野 高給な製薬会社に行ったりとか。

朝倉 そう。要は自分の優秀さを競い続けたいんでしょうね。

塩野 同じフレームのなかでCPUパワーだけで競争したい、みたいな。

朝倉 でもそれってもったいない気がして。たとえばプロフェッショナルファームの延長線上でずっと上に上がっていくのは、短銃をいかに散弾銃にするか、ライフルにするか、バズーカ砲にしていくかという競争をしているようなものです。でも窓の外を見るとみんな雪合戦をしているんですよ。

それにそういう自己鍛錬をしている人は本来的に競争力があるはずなのに、自分と同じような人種がたくさんいる業界を選ぶ。すると「同じファームから来たのはキミで10人目だよ」ということで、あっという間にワンオブゼムになってしまう。

塩野 差別化戦略ができてない(笑)。

朝倉 先輩もいて安心かもしれないけれど、そんなの、めちゃめちゃナンセンスじゃないですか。

塩野 そうですよ。中高大学一緒で、会社まで一緒かもしれない。

朝倉 僕はミクシィでは極めて異端だったんですよ。もともとサービス出身でもエンジニアでもない。でも自分が異端になれるところに行くと、野球で言えばそれだけバットを振れるチャンスが増える。

それから、そのときどきでゼロリセットするのを恐れないこと。これは会社の事業もそうですし、キャリアにおいても同じ。「俺がいままでやってきたのはこれだから、ほかのことはできない」と思いがちですが、そうでもない。案外できるものですよ。そして何より、後悔を残さないことですね。

塩野 最高に明快ですね。ありがとうございました。

(構成:長山清子、撮影:尾形文繁)
 

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