世界が認めた日本人ダンサーに学ぶ逆境克服法 クリス・ブラウンとも共演するRIEHATAの信念

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あきらめそうになったこと、心が折れそうになったことは、何度もあります。でも、自分はまだまだがんばれるって自分に言い聞かせ、ほかの人が満足する程度のレベルでは決して満足しないようにしてきました。

子どものときからそうだったけど、30歳になってその気持ちがもっと強くなっています。

人間って、追い込まれて絶対無理だというときほど、不思議な力がわいてくるもの。「絶対できる」という決意と根拠のない自信を持てば、運が味方してくれるのか、信じられないような底力を発揮できるんです。

それは、今でも変わらないですね。明らかにどう考えても無理だろうというスケジュールで振付を作っているときなど、集中すると目に見えないパワーのおかげで振付が降りてくる気がします。トップアーティストの振付を1日で作らなければいけないという、ありえない状況に追い込まれることもありますが、それはアーティストやファンには関係ないことだから、必ず全力を尽くします。

もし1日しか時間がなくても、そこに1年分くらいのエネルギーを注ぎます。それができるかどうかは、自分自身のモチベーション次第。ここ何年か、大変な日々を過ごす中で、モチベーションの上げ方もすごく学びました。だから、もうこれ以上はがんばれない、あきらめるしかないというレベルを超えることができるようになったんだと思います。

お母さんダンサーになって周りの反応が変わった

30歳になってキャパがどんどん広がり、自分のエネルギーを使える範囲が一段と広がっていると日々感じ、うれしくなります。

2人の息子の母親でもあるRIEHATAさん。子どもが小さいときは、子育てと仕事の切り替えが大変だったという(写真:草野庸子)

子どもを2人産み、お母さんダンサーになってから、私が以前より輝いているらしくて、周りの反応が変わってきたんです。

最初は、ハンデがあるから、かつて自分が思い描いていた夢には到達できないだろうと半ばあきらめていました。ダンスのために自由に使える時間は少ないし、どうしても子ども中心の生活になるだろうと。

でも実際は、子どもを抱えて日々がんばっている姿に共感してもらえて、「すごいね!」と言われる機会も増え、前より人気が出ちゃったのではないかという実感があります。

そうはいっても、息子たちがまだ小さいときは、子育てと仕事との切り替えが大変でした。仕事に行く前に「マミー、行かないで。今日は一緒にいたい」って号泣されたり……。

きっと子育てしながら仕事をしているお母さんはみんな、切り替えスイッチを上手く使っているのでしょうね。人間って、ここぞというときは、驚くほど集中できます。

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