「1aは何㎡?」算数苦手な子に今させたい復習術 不安を抱えたまま中学生になると苦労する

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まとめて学習しようにも、「何をどう重視し、何を省くのか」は大きな課題です。1つひとつの問題を解いていくと、解けない問題が出てくると思います。が、できない問題が出てきたときこそ、喜んでほしいのです。

「わからないのに喜べ」、というのは不思議に思うかもしれません。しかし、わからないところを見つけ、きちんと習熟すれば、ただちに学力は高まっていきます。

学力が高くならないのは、「基本的な理解が十分でなかったこと」や、「せっかく覚えても忘れてしまっていること」に大きな理由があるのです。こうした「学習の虫食い状態」が、算数を苦手にしています。虫食い状態の穴を見つけ、その穴を埋めるように学習し直していくことは、算数の学力全体を高めていくことにほかなりません。

逆に、わからない問題があいまいなまますべてをやろうとすると、理解しているところにも力を割くことになり、理解の不十分なところが放置される結果につながってきます。ですから、算数を「総復習」する際には、「解けなかった問題」「苦手と思った問題」を見つけ、その問題を繰り返し解いて完全なものにしていく、そのように学習をしてください。

基礎的な計算力を高めることも重要

もう1つ重要なことがあります。基礎的な計算力を高めておくことです。算数の問題を解くためには、数々の計算をこなさなければなりません。計算をしていく土台は、百ます計算のたし算、ひき算、かけ算をとりあえず2 分以内。できれば1分30秒以内にできるようにしておくことです。

基礎的な計算力は、小学校の算数の学習を楽に進めることや、中学校の数学につなげていくことにおいて、とても重要です。百ます計算で基礎的な計算力を高めながら、ドリルで自分の苦手を見つけ、穴を埋めていく。そうすることで、短期間に小学校の算数全体の学力を高められるでしょう。

単に1つひとつの問題を理解したのと同時に「算数学習の仕組み全体」を理解することも大事です。「鳥が下の世界を見るような見方」、これを俯瞰といいますが、そのような「俯瞰的な理解」が、算数にも重要なのです。

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