「新しい環境に馴染めない人」のための処世術

無理してまで「みんなとうまくやる」必要はない

繊細すぎるがゆえに生きづらさを抱える人は、どう生きればいいのでしょうか?(写真:PanKR/PIXTA)
SNSの普及、働き方やライフスタイルの変化により、「生きづらさ」を抱える人が増えています。近年では、生まれつき繊細な気質を持つHSP(Highly Sensitive Person)という概念が浸透し、心が楽になる処世術を説いた書籍や記事もますます増えています。
人間関係の悩みを描いたマンガ『パフェねこ』シリーズが累計50万以上リツイートされ、書籍『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』とその続編が話題のマンガ家・Jamさん。今回は、繊細さを大切にしながら元気に生きる方法を伝えているHSP専門カウンセラー・武田友紀さんとの対談を通じて、生きづらさを感じる人が自分らしく生きるためのヒントを探ります。

「生きづらさ」を感じる人が増えている?

Jam:生きづらさを感じる人は近年増えている気がします。というのも、少し前の時代は、つらいときに病院やカウンセリングに行くという発想がなかったんですよね。あったとしても、「職場や取引先に知られたら仕事ができなくなるのでは……」と思うとなかなか通えなかった。

でも今は、専門機関に相談するハードルはだいぶ下がりましたし、私のように自分の心との向き合い方を書く人も増えています。そのため、生きづらさを感じる人が以前より顕在化してきたのかなと思います。

武田友紀(以下、武田):正確な数値はわかりませんが、カウンセラーの肌感覚でいうと私も増えているように感じます。私のもとには幅広い年代の方が相談にいらっしゃいますが、若い方の焦りが強いんですね。転職のご相談では、40代の方よりも20代の方のほうが切迫感が圧倒的に強いんです。

状況は人によって異なりますが、20代の方は概して「安定して働けるだろう」という未来への安心感がないんですね。規制緩和で非正規雇用が増え、自分の力で生き残っていかなければならない。「専門性を身につけないといけないのに、やりたいことが見つからない」と焦燥感に駆られる人が多い印象があります。

少子高齢化、経済縮小、雇用形態の変化。社会に余裕がなく、自己責任の社会になってしまっている現状は、現代人の生きづらさを助長しています。生きづらいと感じる人が増えるなかで、悩みについてネットで検索したりSNSで見かけたりして、HSPの概念を知るという流れがあります。

Jam:生きづらさというのは、本人の考え方だけでなく社会全体で解決していくべき問題なんですね。私はもともと刺激を受けやすく悩みがちな性格でしたが、武田先生の本を読んでHSPではない気がしました。

武田:カウンセリングやアーロン博士のHSPセルフテストなどを受けていただかないと正確な判断はできませんが、HSPではないかもしれませんね。悩みがちな性格だったとのことですが、受け流せるようになったのには何かきっかけがあったのでしょうか?

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