肛門科医「お尻拭くのは3回まで」と唱える理由 拭きすぎはお尻の薄い皮膚に負担が大きすぎる

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トイレでいつも何回ぐらいお尻を拭いていますか?(写真:yukiotoko/PIXTA)
『痛み・かゆみ・便秘に悩んだら オシリを洗うのはやめなさい』を上梓した、約10万人のお尻を診てきた肛門科医の佐々木みのり氏は、温水洗浄便座でのお尻の「洗いすぎ」がさまざまなトラブル引き起こす原因になる可能性があると言います。『肛門科医が教えるトイレの「正しい使い方」』に続いて、負担の少ないお尻の拭き方やズムーズな排便方法を紹介します。

お尻を拭いていい回数は、たった3回

排便後にあなたは何回、お尻を拭いていますか? 一度、意識して数えてみてください。患者さんのトイレ生活を調査してきた私がたどり着いた、これならお尻の薄い皮膚にも負担にならない回数があります。それは3回です。「たった3回?」と思われるかもしれませんが、それ以上拭いてしまうとお尻の薄い皮膚には負担が大きくなってしまうのです。

また、回数だけでなく拭き方も大切です。ゴシゴシと力任せに拭いていないでしょうか。お尻を拭くときは、紙を丸めて優しくポンポンと押さえ拭きをしましょう。そうすることで、摩擦が軽減され、皮膚の負担にならないのです。

お尻を優しく拭いたあとは、必ず紙をチェックしてください。3回拭いたあとの紙に便がついていたら、排泄しきれなかった便が「肛門」に残る「出残り便」がある可能性があります。拭いた紙は、排便状態のバロメーターになるますので、必ずチェックしましょう。

「排便後、お尻を拭いていいのは3回!」とは言っても、次のような悩みは絶えないでしょう。

  • ・何回拭いても紙に便がついてしまう
  • ・お尻をしっかり洗えないことが苦になる
  • ・洗わないとお尻が不潔な気がしてしまう
  • ・ニオイが気になる
  • ・下着が汚れる

このように、お尻を洗わないと困るという方には、「座浴」がおすすめです。座浴は、ぬるま湯でお尻を洗う方法です。「それなら温水洗浄便座と同じじゃないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、座浴は温水洗浄よりも優しい洗い方なので、お尻の皮膚にかかる負担が非常に少ないのです。

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