「病気の値段」を日本人の多くが知らない深刻 自己負担が1割増えたときに必要なお金の備え

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日本には、収入や年齢などに応じて、ひと月に支払う医療費の限度額が設定される高額療養費制度があります。しかし、高額療養費制度は原則として申請が必要で、支給までに少なくとも3カ月程度は時間がかかります。

仮に医療費に100万円かかったとしたら、3割負担の人なら30万円、1割負担の人なら10万円を窓口で支払うことになります。もちろん、自己負担が1割から2割になった場合は、倍の医療費を用意しておかなければなりません。

体感的にわかるように、金額で具体的に見ていきましょう。まず、日本人の 2人に1人がかかるといわれているがん。死ぬまでにがんになる確率は、男性で66%、女性で50%といわれています。医療技術の進歩で多くの命が救えるようになり、 がんサバイバーとしてがんと共存しながら生活を送っている人も少なくありません。

一方で、経済的な理由によって治療を中止したり変更したりする患者は約3%、4.5万人ほどいると見られています。文字どおり、病気の値段が命に直結するのです。

たとえばがんにかかると、平均的な医療費の総額と入院日数は次のようになります。

(外部配信先ではグラフを全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

自己負担が1割から2割に引き上げられると、どれだけ負担が増すのか、数字にしてみると一目瞭然です。

生活習慣病にかかる値段

次に、かかりやすい生活習慣病についても見てみましょう。

自分の財産をどう活かすか、それを設計できるのは自分自身でしかありません。

医療の世界でお金の話はタブーとされる風潮があります。しかし、自分の病気を治すためにいくらかかるのか、見当が付かなければ、用意のしようがありません。

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