英語が話せなくても、問題ない時代が来る 日本人は「グローバル人材」に対する幻想を改めよ

✎ 1〜 ✎ 19 ✎ 20 ✎ 21 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

理想的なグローバル人材といえば、ハーバード大学やスタンフォード大学などのMBAを取って外資系企業に入り、身ぶり手ぶりで英語のプレゼンテーションをするといったイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。しかし、それは間違いだと思います。

広い視野でビジネスプランを立てるほうが、ずっと大事

ビジネスの基本は、そこで商売する国の言語を使うことです。

アメリカの企業が日本に進出して、英語で日本市場を開拓しているかといえば、そんなことはありません。当然、日本語を使います。英語が母国語・公用語の人々は世界で約14億人、世界の人口の2割程度しかいませんから、むしろ英語以外の言語で商売をすることも多いはずです。

その国の言語を使うといっても、その言語を話せる日本人の幹部か現地人の幹部を置いて、現地のスタッフとコミュニケーションを取るのが通常です。例えば、幹部を2人置いたとしても、そのうち1人の幹部が現地の言葉を流暢に話せれば、それで十分です。

もちろん、英語力があることに越したことはありません。ですが、絶対に必要なわけではないのです。それよりも、広い視野を持ってビジネスのプランを立てられること、物事の考え方がしっかりできていること、大局的な判断ができることのほうが重要です。つまり、洞察力を鍛えていくことが求められます。

周知のように、コンピュータが目覚ましい勢いで進化しています。10年前には、将棋の世界でコンピュータがプロの棋士を打ち負かすことなど考えられませんでした。それがいまではコンピュータに軍配が上がるようになっているのです。それだけコンピュータの情報処理速度が速くなっているわけです。

次ページ中途半端に英語を勉強するくらいなら・・
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事