韓国ドラマにやたら「サブウェイ」が出てくる訳 過剰なまでのプロダクトプレイスメントの効果
サブウェイ社のクラーク氏は、「私たちが行っている広告にはユーモアがある。ブランドとしてあまり真剣に考えすぎると、結局いつもトラブルに巻き込まれることになる」と述べた。
サブウェイは、1992年に韓国に1号店をオープン。現在、韓国には430店舗以上のサブウェイがあり、アジアでは中国に次いで2番目に大きな拠点となっている。
ターゲット層である15歳から25歳までの若者に継続的にアピールするために、サブウェイの表現方法も工夫されている。ドラマ「アルハンブラ宮殿の思い出」では、AR(拡張現実)ゲームに参加したゲーマーが、サブウェイに行くことで貴重な剣やコインを集めていた。現実には、デジタルメニューボードを備えた新しい店舗では、サブウェイが番組に登場するシーンが表示される。
韓国のサブウェイは健康的なイメージがある
クラーク氏は、K-POPスターのカン・ダニエルとのコラボレーションや、FILAとのサブウェイストリートウェアの限定発売なども手がけているが、プロダクトプレイスメントは、「ブランド認知度を高めるための比較的安価な方法だった ほかのブランドもやっていましたが、"サブウェイ"が始めたように、その空間を自分のものにすることはできなかった」と述べた。
ユ氏によると、韓国ではサブウェイはハンバーガーチェーンよりも健康的なイメージがあり、それがサブウェイの魅力につながっているとのこと。アメリカに住んでいた10年間は、サブウェイで食事をすることはほとんどなかったと言うが、今ではソウルでもサブウェイのサンドイッチをよく食べている。
「正直言って、韓国のほうがずっとおいしい」とユ氏は語る。
サブウェイのようなブランドは、近々、韓国のテレビでより伝統的な広告を行えるようになるだろう。1月に韓国通信委員会は、地上波放送局でのコマーシャルブレークを認める計画を発表した。
しかし、プロダクトプレイスメントがなくなることはないだろう。クラーク氏によると、地上波での広告は費用がかかりすぎるうえに、携帯電話で頻繁にエピソードをストリーミングするサブウェイが望む若い顧客層には届かないとのことだ。
また、プロダクトプレイスメントは、すでに脚本のポイントとなっている。「この恋は初めてだから」という番組では、主人公がテレビ番組の脚本家になることを夢見ている。彼女がテレビ業界に就職すると、彼女の仕事は人気韓流ドラマの脚本にプロダクトプレイスメントを組み込むことなのだった。
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