韓国ドラマにやたら「サブウェイ」が出てくる訳 過剰なまでのプロダクトプレイスメントの効果

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キム氏によると、このように押し込まれた広告はネット上で人気の話題となっており、一部のファンはストーリーの妨げになると主張し、視聴をやめると脅しているという。

彼女は、「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」(通称「ゴブリン」)で主人公がある男性の自殺を防いだと推測されるシーンがあり、その男性を励まそうと、サブウェイのサンドイッチが手渡されたことに対する番組への批判を指摘した。サブウェイは死後の世界でも有名である。別のエピソードでは、死神がサブウェイでの食事を楽しむ様子が描かれている。

新商品を匂わず場にもなっている

「アメリカでは、人々はサブウェイにうんざりしている」と、キム氏はプロダクトプレイスメントについて語った。「私たちはサブウェイを食べたことがあり、おいしくないことを知っている。おいしそうに見せようとするのはやめてほしい」。

アメリカの視聴者は、サブウェイが高級料理のように描かれていることに目を丸くするかもしれないが、韓国のソウルにある梨花女子大学のコミュニケーション教授であるユ・センチュル氏は、プロダクトプレイスメントが効果的であることを証明したと述べている。

2013年に放送された「星から来たあなた」で、女優のジュン・ジヒョンが赤い口紅をつけたところ、アジア各地の店舗で同様の商品が売り切れになった。また、韓国ドラマで紹介された本がベストセラーになったこともある。

ウェブサイト「Dramabeans」で韓国のテレビ番組を取材しているマヤ・ヴィッティ氏は、ドラマを見て企業の新製品を発売前に発見するファンもいると言う。

「私はドラマを見るたびに、サムスンの新機能に気づくようだ」とヴィッティ氏は言う。「『ああ、もうすぐ折りたたみ式の携帯電話が出るんだな』という感じに」。

流行に合わせて、サブウェイは番組で新しいサンドイッチを予告するようになった。10月には、サブウェイの従業員に一目惚れした若い女性が、彼の好意を得るために定期的に彼の店で食事をするというミニドラマ「Someway」をYouTubeで公開した。

各エピソードは、登場人物が、代替肉であるアルターミートを使用したサンドイッチなど、新しい種類のサンドイッチへの好意を表明するところから始まる。「Someway」の第1話は130万回以上再生されている。

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