韓国ドラマにやたら「サブウェイ」が出てくる訳

過剰なまでのプロダクトプレイスメントの効果

韓国のドラマではサブウェイでデートをしたり、情報交換をしたりするシーンがなぜよく出てくる(写真:The New York Times)

逃亡者とボディーガードの世界を舞台にした韓国のテレビ番組「THE K2 〜キミだけを守りたい〜」のあるエピソードでは、除細動器で治療を受けている男性が夢の世界に入っていく。死の淵に立たされた彼は、過去の恋人をサブウェイのレストランや、公園でのピクニックに連れていき、サブウェイのロゴをカメラに向けてサンドイッチとソフトドリンクを優しく食べさせたことを思い出す。

このディテールは物語上のひねりというわけではない。これは、韓国の放送規制と、5ドルのフットロングで有名なアメリカのサンドイッチチェーン「サブウェイ」が韓国の番組でプロダクトプレイスメントを積極的に行っていることに起因している。

韓流ドラマの世界的人気に注目

シカゴで韓国ドラマを批評しているジャーナリストのキム・ジェハ氏は、「『サブウェイが出てくるたびにお酒を飲んでいたら、前半が終わる前に酔っぱらってしまう』という冗談がある」と話す。「こちらで見ている側は、『こんなにたくさんの肉が入った、こんなにおいしそうなサブウェイのサンドイッチは食べたことがない』といった感じだ」。

テレビ番組でのプロダクトプレイスメントは、世界的に見ても珍しいことではない。しかし、韓国の地上波放送局では、番組中にCMを放映することができないため、多くの韓国企業は視聴者に商品を見せるための工夫をしなければならない。韓国ドラマが海外で人気を博すにつれ、世界的なブランドが韓国ドラマへの参入を希望するようになった。

また、1965年にコネチカット州ブリッジポートで創業して以来、店舗数で世界最大のファストフードチェーンに成長した企業であるサブウェイほど強力な取り組みを行った企業はない。

韓国のサブウェイのカントリーディレクターであるコリン・クラーク氏は、「太陽の末裔」のような人気ドラマでのプロダクトプレイスメントが世界的な売り上げにプラスの効果をもたらしたと述べ、特に中国、台湾、シンガポールの市場について言及した。

クラーク氏は、具体的な売上高については言及しなかったが、「誓って言うが、プロダクトプレイスメントを行う前と行った後では、顧客への影響が昼と夜ほど違っていた」と述べた。

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