男は「成長」が大好き
以前、ある勉強会に参加したところ、20代の参加者(男性)が「今の職場環境はとても成長できるから、満足している」「日々、成長できている実感がある」と、しきりに「成長」という言葉を繰り返していたのが印象に残っています。
彼は有名大学を出てそのまま経営コンサルタントになったエリート。いつも前に進んでいないと、気がすまないような、セカセカとした雰囲気を醸し出していました(話し方も早口)。
彼だけでなく、男性は「成長」という言葉が大好きです。
昨日より今日、今日より明日、何かが大きくなっていく、強くなっていくことが楽しくて仕方ない。筋トレが好きなのも男性ですし、ぐいぐいと会社を急拡大しようとするのも、男性経営者の特徴です。
このあたりも「男は野球、女はままごと」が現れているのかもしれません。部活でもスポーツでも、昨日できなかったことが今日できるのは、何よりもうれしいこと。成長、上達、発展が、とてつもない快楽になっているのでしょう。
「成長させてください」と会社に頼る若者
逆に言うと、現状に満足して充足感を味わうのを、よしとしない傾向もあるように思います。いつも自分を追い立てていて、「成長しなければ敗北あるのみ」というストーリーに酔いしれる。
就職活動をしている大学生男子からも、「成長できる環境に身を置きたい」というような声をしばしば聞きます。それはまるで「頑張れば自動的に成長できるようなシステムを、会社側に整えてほしい」という要求の裏返しのように聞こえて、会社からすれば、「君の成長のために、会社があるんじゃないからね、その前にきちんと貢献してね」と言いたくもなるでしょう。
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