成長したい男、変身したい女 「現状に満足できない」病

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女が「変身」に慣れている理由

さすがに「白馬の王子様に救い出される」というストーリーを鵜呑みにする人は少なくなりましたが、それでも、結婚相手で人生が大きく変わる可能性は、男性よりも高いのも事実。「今はこんなだけど、いつか突然」という気持ちを捨て切れないのは、仕方のないところです。

そう考えると、小さい頃から慣れ親しんだ「ままごと」も、そこには影響しているのかもしれません。あるときはお母さん役を、あるときはお父さん役を、またあるときには、ペットと合わせてやすやすとひとり3役を演じなければならないのが、ままごとなのですから。男たちに比べて、変身慣れしていると言えるでしょう。

また、ヘアメイクやファッションで、毎日のように「プチ変身」を体験していることも、彼女たちに「いざとなったら変われる!」という自信を与えている要因です。到底、男性が理解できるものではありません。

ですからたとえば、異動していく女性社員には「新しい部署で力をつけて、再び戻ってきてほしい」という言い方よりも、「新天地では、自分でも気づかなかったような才能が見つかるかもしれない」という励まし方のほうが刺さるはず。

がむしゃらに成長を追い求める男と、まったく違う自分を夢見て変身を願う女。どちらがいい・悪いではありませんが、こうした「変わる」ことへの意識の差もまた、職場で男女がすれ違う原因のひとつです。

五百田 達成 作家、心理カウンセラー

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いおた たつなり / Tatsunari Iota

米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー、株式会社 五百田達成事務所代表。35万部を突破した察しない男 説明しない女シリーズ、『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て独立。「コミュニケーション心理」「職場の人間関係」を主なテーマに執筆や講演を行う。

 

 

 

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