損害保険は業界再々編でも収益力強化は道半ば、世界水準の厚い壁

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 国内は少子高齢化と人口減少の中で、マーケット自体が年々縮小傾向。損保業界では、主力の自動車保険が若者の車離れなどから落ち込んでいる。またドライバーの高齢化が進んでいるため、事故率(損害率)は年々上昇しており採算も厳しい。料率改定で値上げしようにも競争が激しく、そう簡単ではないのが実情である。

生保業界もまた、少子高齢化の中で死亡保障商品を中心にジリ貧状態が続いている。各社ともコンサルティング力強化を打ち出し、医療や介護など第3分野商品に期待をかけるが、考えることはどこも同じ。そこへ損保系生保の台頭やネット生保の攻勢もあり、競争が熾烈さを増すのは必至だ。

損保、生保とも近年は年金マーケットの開拓に並々ならぬ意気込みを見せる。ただ、年金分野は銀行窓販が主な販売チャネルになっている。今後、新たな商品開発力と直販・営業のコンサル力強化も大きな課題となってこよう。

「株式会社化はゴールではなく、新創業。2012年には持ち株会社に移行する。それまでの2年は国内の基盤整備、次の成長へ向けての基盤を固める」(第一生命・渡邉社長)と、その重要性は十分認識している。

株式上場でアジア戦略の拡大がクローズアップされたが、当面は国内の体制固めに追われそうだ。損保では「人員、資金も統合シナジー効果によって生まれてきたものを成長分野に振り向けていく」と、MS&AD・江頭社長、NKSJ・佐藤社長とも話す。ただそれも国内市場で盤石な基盤があってこその海外戦略であることはいうまでもない。

メガ損保グループでは東京海上が先を行く?

今回、国内損保の各社が経営統合による再々編に動いた大きな理由の一つには、巨額なシステム投資負担がある。統合で一定の負担軽減が図られるが、新たに誕生する損保グループは共通化のため、今後1~3年間大きな投資負担を強いられる。

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