損害保険は業界再々編でも収益力強化は道半ば、世界水準の厚い壁

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 MS&ADの場合、13年4月に共通システムインフラの稼働を目指しているが、今年10月にあいおい損保とニッセイ同和の合併を控えており、合併新会社を含めたシステム統合完了は14年4月となる。

このためのコスト負担は累計約700億円を見込む一方、統合シナジー効果は08年度比で、13年度は400億円以上、15年度以降500億円規模と推計している。つまり、向こう3年程度はコストが先行するだけに、収益的には圧迫要因になる。

NKSJも同じ。今後5年間で一時的な統合コスト約600億円(うち、新共通システム費用として約540億円)を見込んでおり、新システムの本格稼働は14年度を予定。09年度比で年間約500億円のシナジー効果を見込んでいるが、目先は投資負担が重い。

先んじて合併した東京海上日動火災では、国内新システムが自動車保険に続き、火災保険でも稼働している。ほか2メガグループがシステム統合に手を取られる中、国内シェア拡大の営業強化策を打ち出している。

さらに、新しいマーケットをにらんでNTTドコモと手を組み、携帯電話利用者への少額短期保険商品の販売に乗り出した。

MS&ADが機能別のグループ再々編を視野に入れる一方、NKSJは損保ジャパンと日本興亜損保の2ブランド体制を維持する方針で、各グループの将来戦略は明確に異なる。そうした中、今後、国内市場でのシェアがどこまで変わるのかが大きな焦点といえる。

買収されるおそれ求められる迅速性

国内における“大型再編”をよそに、海外でははるかにダイナミックな動きが起きている。

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