W杯から透けて見える、欧州の南北問題

ギリシャ残るがスペイン、イタリア、ポルトガル敗退

「債権国」のオランダは、3戦全勝で早々と決勝トーナメント進出を決めた(フォトレイド/アフロ)

このところ毎朝午前5時には起床して、ワールドカップ(W杯)中継に陶酔する日々が続いている。

われらがザック・ジャパンは一次予選で散ってしまったが、なに、来週からは決勝トーナメントで世界最高峰の戦いを見ることができる。こんな状態をあと2週間もエンジョイできるのだから、たまりませんなあ、ご同輩。当分は寝不足の状態が続きそうである。

日本の「グループC」は、危機から再生した国ばかり

それにしても、日本が所属したグループCは「因果な4か国」の集まりであった。それぞれに「ご難」があった国ばかりで、コートジボワール(アフリカ)には内戦があり、ギリシャ(欧州)には債務危機があり、コロンビア(南アメリカ)には麻薬カルテルとの戦いがあった。

コートジボワールは深刻な南北対立があり、軍事クーデターと2度の内戦で大きな被害を受けた。ギリシャの債務問題は、欧州経済全体と通貨ユーロを破綻寸前まで追いやったことが記憶に新しい。コロンビアと言えば、1990年代のハリウッド映画『今そこにある危機』の中で、麻薬カルテルとアメリカ政府の戦いが生々しく描かれていたものである。

ところが現在、3か国はそれぞれに再生に向かっている。コートジボワールは内戦を停止し、外資が回帰するとともに経済再建が始まっている。ギリシャは厳しい窮乏生活を余儀なくされたものの、財政は黒字となり、国際的な信用力が回復し、観光客も戻り始めた。コロンビアでは、メデジンカルテルが壊滅して劇的に状況が改善した。今では欧米企業がどんどん南米拠点を築いていて、「コロンビアって危ないんじゃないの?」などと言うと、「お前はいつの話をしているんだ?」と駐在員に怒られるくらいになっている。

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