春のGⅠシリーズが終了した。今週はいわば「谷間」に当たり、日曜日の東京競馬のメインレースはGⅢでハンデ戦の芝1800mであるエプソムカップだ。GⅢでも馬券が当たれば儲かるのはGⅠと同じである。これは、株式投資にあって、市場で注目度の高い優良株ではなく、地味な銘柄でも「値上がり率」で儲かることとやや似ているが、終盤に近い春競馬では幾らか気合いが抜ける週ではある。
「GPIFの買い」の時期と影響は?
いささかこじつけめくが、「GⅢ」のこのレースを検討する前に、当面の安倍政権の経済政策に目を転じると、3つのGがポイントになっている。安倍政権は株価を強く意識する「株価連動政権」だが、Gを意識した3つの政策が、それぞれ株価上昇のためのメニューとして用意されている。
第一に成長(growth)戦略、第二に企業のガバナンス(governance)、第三にGPIFの運用方針見直しによる株価買い支えだ。
ここで、前の二つのGを小文字の「g」で書いたのは、タイプミスではない。目下、市場の注目が三番目のGである、GPIFに偏っているからだ。前の二つには、性質上株価に対する即効性が乏しい分、市場の注目度が小さいのだ。
現在最も注目度の高い「G」である、GPIFの運用方針見直しよる株価買い支えについて、簡単にまとめておこう。前回の筆者の番のコラムで心配した通り、政策としての善し悪しは明らかに「悪し!」なのだが、情けないことにGPIFに運用方針を見直させて株式や外貨建て資産を買わせることが「成長戦略」の一環として登場することが、ほぼ確実な情勢だ。ここは善悪判断を離れて、「予想」に割り切って物事を考えよう。
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