W杯から透けて見える、欧州の南北問題 ギリシャ残るがスペイン、イタリア、ポルトガル敗退

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かくのごとくW杯に心奪われている日々ではあるのだが、競馬も忘れてはならない。なにしろ今週末は、上半期の総決算とも言うべきグランプリレース、宝塚記念である。

「過去5年4勝」の「ステゴ産駒」は、本命視しない

このレース、近年はステイゴールド産駒が絶対的な強さを見せており、2009年のドリームジャーニー、2010年のナカヤマフェスタ、2012年のオルフェーヴル、2013年のゴールドシップと5戦中4勝している。これで今年がゴールドシップの連覇であれば、落ちているお金を拾ってくるような簡単なレースということになる。

ところがお立合い。ステゴ産駒をこよなく愛する筆者が、今回に限ってウィンバリアシオン初のG1奪取の可能性に賭けたいと思う。なにしろ同世代のエース、オルフェーヴルの陰に隠れて2位に甘んじること4回。さらに今年の春の天皇賞では、これまたステゴ産駒のフェノーメノに敗れてまたまた2位。ところが昨年の有馬記念でも今年の春天でも、ウィンバリアシオンはゴールドシップには先行しているのだ。まさに「ステゴ産駒に倍返し」(ちょっと古いか)の絶好の機会が訪れているのである。

ウィンバリアシオンはハーツクライ産駒。今をときめくジャスタウェイと同様に遅咲きの血筋だ。6歳にして、辛抱する木に花が咲く。それを信じて単勝から。
それだけでは配当的に妙味がないので、ついでに馬単とワイドをヴィルシーナへ流してみたい。実は牝馬の世界でもウィンバリアシオンと同様なことが起きていて、ヴィルシーナは牝馬3冠全レースにおいてジェンティルドンナの2位に甘んじてきた。しかるにヴィルシーナは先のヴィクトリアマイルを連覇し、5歳にして覚醒した感あり。逆にジェンティルドンナは今春のドバイ・シーマ・クラシックで6つ目のG1を制したものの、ここへ来てやや疲れも見える。これまた「倍返し」のチャンスありと見た。

牡馬も牝馬もリベンジ馬券で夏のボーナスを倍返し、と行きたいものである。

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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