婚約から一転、価値観の相違で破談
昨年夏ごろ、義昭(仮名、39歳)は、お見合いから交際に入った弓枝(仮名、36歳)と順調に関係を育んでいた。そして、秋には義昭がプロポーズをし、それを弓枝が受けて成婚が決まった。
私の相談所では、成婚が決まるとささやかではあるが、お祝い会をしている。2人のスケジュールと私や事務局の女性のスケジュールを調整して、食事会を開催する。今回は、事務所近くのイタリアンレストランで開催する予定でいた。
ところが、お祝い会の4日前になって、義昭から連絡が来た。
「僕が体調を崩してしまったので、お祝い会を延期にさせてもらえませんか?」
そこで、予約していたレストランをいったんキャンセルし、義昭の回復を待って、新たに日程を組むことにした。
ところが、お祝い会がキャンセルになった翌週に、弓枝を担当していた相談室から、「今回の話は破談にしたい」という連絡が来た。
「えっ? こちらは何も聞いていないので、寝耳に水なのですが、結婚を取りやめにしたいという理由は、何ですか?」
私は、驚いて聞いた。
「彼女が言うには、結婚の話し合いをしていくうちにすべての話がかみ合わず、お相手様の素も見えてきて、一緒に生活していくうえでの価値観が合わないことに気づいたそうです」
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