韓国‟感染”ホラー「Sweet Home」が必見なワケ 「愛の不時着」でお馴染みスタジオドラゴン製作

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主演のソン・ガンをはじめ、演技上手で美形揃いの配役が見どころのSFホラー『Sweet Home -俺と世界の絶望-』。Netflixで全世界配信中(写真:Netflix)
Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

ロマンス系韓国ドラマで注目された俳優を起用

2020年に日本でブームが再来した韓国ドラマ。いまだNetflixの「今日の総合TOP10(日本)」には『愛の不時着』をはじめ韓国作品群が上位を占め、勢いが止まる様子はありません。

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その理由を考えると、演技のうまい美男美女の次世代スターが次から次へと発掘されていることが大きいのではないかと思うのです。それもまた戦略的に。世界のNetflix会員2200万世帯が再生したホラー系SFサスペンス『Sweet Home -俺と世界の絶望-』の主人公ヒョンスに起用されたソン・ガンもそのひとりです。

『Sweet Home』はある種のパンデミックが突如発生する2020年夏の韓国のアパートが舞台。リアルの世界でも新型コロナウイルスが蔓延し始めた歴史に残る年をあえて設定し、不穏な予感を漂わせます。

でも、ドラマの中で起こるパンデミックはウイルス系でもゾンビでもありません。ゆがんだ人間の欲望がさまざまな形のモンスターに変異するというもの。人が持つ物悲しい感情に焦点を当てたところが哲学的であり、その先にある韓国得意の人間ドラマを想像させます。ただし、残念なのは既視感のあるモンスターのキャラクターデザイン。ホラー作品であれば、こだわるべき“不気味さ”に欠けています。

それでも見進めてしまう魅力は配役にあるのです。マスを狙うエンターテインメント作品であることを意識している配役なのです。主人公であり、家族を失った引きこもりの高校生チャ・ヒョンスを演じるソン・ガンはNetflixオリジナルのロマンス系『恋するアプリ Love Alarm』でソノ役を演じて、その笑顔に虜になったファンが多いと評判です。次世代スター感たっぷりの端正な顔立ちで、なおかつ演技もお上手。たとえ、ホラーが苦手な人も『Sweet Home』では孤独を抱える役柄のソン・ガン見たさに引き込まれるはずです。

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