Netflix「今際の国のアリス」高評価されるワケ 「土屋太鳳」がアクション女優として実力発揮

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渋谷スクランブル交差点を再現した大規模なオープンセットが栃木県足利市に建設された(写真:© 麻生羽呂・小学館/ROBOT)
Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

渋谷スクランブル交差点を再現した巨大セット

Netflix日本オリジナルドラマシリーズ『今際の国のアリス』が「今日の総合TOP10(日本)」上位に食い込んでいます。日本市場のボリュームゾーンを狙った作品であることは、人気俳優の山﨑賢人と土屋太鳳によるW主演で、監督は『GANTZ』や『キングダム』など漫画原作の実写映画化で定評のある佐藤信介という並びからも明らか。期待通りのスタートを切っています。

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『週刊少年サンデー』に連載されていた麻生羽呂原作を実写化し、現在公開されているのは全8話。優れた観察力と判断力が持ち味の山﨑賢人演じるアリスと、運動神経抜群の土屋太鳳演じるウサギが、迷い込んだディストピアの世界「今際の国」で命を懸けた“げぇむ”に挑むという話。残虐な描写と心理戦が魅力のいわゆるデスゲーム系作品です。

ダークファンタジーですから、リアリティとは無縁でもよさそうですが、現実の世界の延長線上にあることを強く印象付けています。そのすべてを握る冒頭のシーンが圧巻なのです。アリスと仲間の2人が渋谷駅東口改札のすぐ脇にあるトイレに逃げ込んだ後、目にするのは突如、無人化した東京・渋谷のスクランブル交差点。これをワンカットで撮り、カメラに写り込むものすべてを作り上げたそうです。

実際の撮影は栃木県足利市に建設された大規模なオープンセットで行われ、交差点の道路と改札口以外はほぼCGで作成されています。そうであることがわかっていたとしても、作り物であることを感じさせないほど。VFXと美術チームの職人技が光るこの渋谷のシーンがあることで、「今際の国」と視聴者を結びつけ、没入感を作り出しています。

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