「クイーンズ・ギャンビット」超話題3つの理由

天才チェス少女描くNetflix2020年ヒット番組

世界ヒットドラマ『クイーンズ・ギャンビット』は天才少女ベス・ハーモン (アニャ・テイラー=ジョイ)が競争の激しい男性優位のチェスの世界でクイーンを目指す成長物語(写真:Netflix)
Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

Netflixリミテッドシリーズ史上最も成功

今、Netflixで配信中の作品で高評価を集めているドラマといえば、天才チェスプレーヤー少女が主役の『クイーンズ・ギャンビット』です。2020年12月現在、1シーズン完結型のNetflixリミテッドドラマシリーズのなかで最も成功した作品でもあります。10月の公開後28日間で、Netflixで配信されている約半分以上の国でトップ10入りし、イギリス、アルゼンチン、イスラエル、南アフリカなど、計63の国でランキング1位を記録。チェスそのものの売り上げにも貢献しているほど、世界的に話題沸騰の新作なのです。

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日本では配信スタートからやや遅れて、トップ10入りしています。多くの国で反響を呼ぶ作品が日本ではかすりもしないなんてことは珍しくないなか、まずまずの反応だと思います。ですが、ハリウッド大作映画は見るけれど、海外ドラマはちょっと苦手と、スルーの場合が多いのではないでしょうか。そんな食わず嫌いの人こそ見てほしい理由があります。圧倒的な“わかりやすさ”にこだわり尽くした作品だからです。

わかりやすさの1つ目はテーマがスポ根少女コミック的であること。舞台は1960年代。不遇の幼少期に主人公のベス・ハーモンは9歳にしてチェスに出会うなり、その才覚を見せます。はじめから天才チェスプレーヤーなのです。孤児院から養父母の家に迎えられた後もチェスまっしぐら。参加者が男だらけの大会で次々と対戦相手を打ち負かしていき、少女から女性へと成長していきながら、男性優位のチェスの世界でクイーンへとのし上がっていく。そんなブレない縦軸で7話にすっきり収まっています。

次ページ2つ目は「登場人物」
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