ファーウェイから独立の「栄耀」5Gスマホ発売へ

クアルコム製SoC搭載の中級機種を5~6月にも

ファーウェイは分離独立後の栄耀に出資せず、経営に一切タッチしていないとしている(写真は栄耀のウェブサイトより)

中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の元サブブランドで、2020年11月に分離独立した「栄耀(Honor)」が、アメリカのクアルコム製のSoC(訳注:システムオンチップの略称。CPUや通信モデムなどの基幹機能を1つのチップにまとめたもの)を搭載する5G(第5世代移動通信)スマホの開発を進めていることがわかった。

1月6日、財新記者の取材に応じた栄耀の複数の関係者が明らかにした。開発中の5Gスマホはミドルクラスの製品で、2021年5~6月の発売を目指している。この件に関する財新記者の問い合わせに対し、栄耀とクアルコムの広報部門はいずれもコメントを避けた。

なお、クアルコム社長のクリスティアーノ・アモン氏は、2020年12月2日に開催された同社の開発者向けイベントで財新記者の質問に答え、栄耀とのビジネスについて次のように期待感を表明した。

「クアルコムは(独立後の栄耀と)すでにコンタクトを取っている。今後の協業の機会をとても楽しみにしている」

「アメリカ商務省の輸出許可は不要」

栄耀は中低価格帯のスマホを得意とし、中国国内では10%を超える市場シェアを持つ。しかしアメリカ政府の対ファーウェイ制裁で半導体の調達が困難になり、ファーウェイは栄耀を事業部門ごと分離独立させた。

独立の受け皿となったのは、深圳市政府直系のハイテク投資会社と栄耀の販売代理会社が共同設立した智信新信息技術だ。ファーウェイは智信新信息技術に出資せず、経営に一切タッチしていないとしている。

栄耀の法務部門の担当者によれば、栄耀は理屈上もはやアメリカ政府の制裁対象ではなく、クアルコムが5G用のSoCを供給するにあたり(アメリカ商務省の)輸出許可を得る必要はないという。ただ、仮にアメリカ政府が改めて介入してきた場合、問題が生じる可能性がある。

本記事は「財新」の提供記事です

ある栄耀の部品サプライヤーによれば、アメリカの対ファーウェイ制裁の発効から栄耀の分離独立を経て現在に至るまで、栄耀の既存モデルの生産は一度も止まることなく続いてきた。5Gスマホの生産継続についても、栄耀からサプライヤーにすでに伝達されているという。

(財新記者:何書静、屈慧)
※原文の配信は1月6日

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