「親が試合の応援に来る子」は活躍できない真因

海外サッカーを熟知する指導者が語る育成法

日本人が世界で活躍するためには、何が必要なのでしょうか(Anjie/PIXTA)
19歳の久保建英選手(ヘタフェ)が活躍するスペイン国内サッカーリーグ、ラ・リーガ。2020年12月にこのラ・リーガとアジア初のオフィシャルパートナー契約を結んだのが、アルゼンチンリーグの元プロ選手で、現在はサッカー指導者である稲若健志氏率いるワカタケグループだ。15年にわたって日本と世界の橋渡し役を続けてきた稲若氏が語る、世界で活躍する選手に求められる気質とは? 稲若氏の著書『世界を変えてやれ!』から一部抜粋・再構成して、お届けする。

日本人はプレーリズムが遅い

レアル・マドリードにトゥリスタン・セラドルというカンテラでもっとも古い監督がいます。彼は20年ほどレアル・マドリードに在籍しているのですが、彼は毎年、中学3年生から高校1年生のちょうどプロになるかならないか、一番きわどい年代の監督を担っています。

2019-20シーズンは、中井卓大選手がいた2003年生まれの年代の監督を務めていて、翌シーズンは2004年生まれの年代を担っています。必ずその年代の選手を見る門番のように君臨しています。

彼は「日本人がどんなにうまくてもレアル・マドリードでプレーできないのは、一つだけ問題がある。それはプレーリズムだ。それが明らかに違う」と言っていました。「そこが変わらない限り、日本のどんなにうまい選手が来てもプレーをするのは難しい」と。

プレーリズムというのは、テンポもそうですし、ボールをもらってパスをする流れもそうです。日本人が輪の中に入ると周りからすれば、何テンポか遅れているように感じるのです。

ファーストタッチの置き所にしても、日本人の頭の中には選択肢としてドリブルがある場合もあるので、遅くなってしまうケースがあるのです。そのプレーリズムの遅さについてトゥリスタン・セラドルが何度も指摘していました。

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