高価な服さえ着ればお洒落と考える人の勘違い 年末の断捨離で本当に似合う服だけを残す方法

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長らく着ていないのに「いつか着るときのために」と捨てられないままクローゼットに眠っている服はありませんか。大掃除はこういった手持ち服を見直す絶好のチャンスです。

なかなか捨てられない服の代表格は、老舗ブランドの服、質の良い服、ハイブランドの服ではないでしょうか。こうした良いものを着ることがおしゃれと考えている方にパーソナルスタイリングの仕事を通してたくさん出会ってきました。

しかし残念ながら良い服を着ることと、おしゃれはまったくの別ものです。せっかく良い服を身につけているのに、野暮ったい着こなしをしている「もったいない方」も珍しくありません。

おしゃれに必要なのはまず自分を把握すること

おしゃれに必要なのはまず自分を把握することです。具体的には、顔立ち・声・体型を客観的に見て、自分が他人からどう見えるかを知ること。たとえば、自分はクールな人だと思われやすい、おとなしい人だと思われやすい、といった具合です。

ただ、自分のイメージ通りの服を着ればいいわけではありません。クールな人がクールな服をそのまま着ると怖そうに見えてしまうことがあります。自分を把握したうえで、印象をいい方向に引き出してくれる着こなし・印象を助長しすぎない着こなしをすることが真の「おしゃれ」と言えるのです。ですから、自分の良さを引き立ててくれる服だけを残していきましょう。

また、服自体は良くても、合わせる服がないと似合う着こなしはできません。合わせる服がない場合は思い切って手放すのがおすすめ。合わせるアイテムを購入してでも着たいと思える服を残していけば、捨てる・捨てないで迷わなくなります。

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もちろん高価な服には、値段に比例した良さがあります。しかしいくら良い服でも、似合う合わせ方・着こなし方をしないと真価を発揮できませんし、似合う着こなし方は人によって違うのです。

ここまで、良いものを着ることとおしゃれは別ものだとお伝えしてきました。言い換えれば、予算が低くてもおしゃれは十分に楽しめるということ。自分に似合わない「良い服」を、いつか着るときのためにととっておかなくてもいいのです。もちろん、「あのブランドは買えないから」「近所にはファッションビルがないから」とおしゃれを諦める必要もありません。

値段、時間、労力。どれもおしゃれに必要と思われがちな要素ですが、すべて無理する必要はありません。おしゃれは人生を楽しむためにするもの。無理せず楽しめて、似合う服だけを残して、素敵な新年を。

霜鳥 まき子 パーソナルスタイリスト、株式会社SPSO代表

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しもとり まきこ / Makiko Shimotori

これまで15年間、約2万人へのパーソナルスタイリングを行う。日本航空国際線の客室乗務員として10年間勤めるなか、海外でパーソナルショッパーの仕事に出会い、スタイリストに転向。パーソナルスタイリストとしてコーディネートにとどまらず、お客様の自宅のクローゼットチェックからショッピング同行を通して、一人ひとりの人生に寄り添ってトータルプロデュースに携わる。品格ある大人の女性スタイリングが定評で、テレビや雑誌などでも活躍。著書に『洋服で得する人、損する人』(大和書房)、『世直しスタイリスト・霜鳥まき子の得する黒 損する黒』(小学館)などがある。

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