日本人がデンマーク式「大人の学校」で学ぶ理由

北海道東川町で挑戦する日本型「人生の学校」

人生を見つめ直すための「学校」とはどのようなものでしょうか(写真:Compath)

激動の2020年もまもなく終わろうとしています。新型コロナウイルスによって日々の生活や仕事の環境も一変した中で、ゆっくりと自分の人生を見つめ直してみたいと考えたことがある人もいることでしょう。

デンマークに「人生の学校」とも言われる大人のための学校があるのをご存じでしょうか。「フォルケホイスコーレ」というこの学校はデンマークに約70校あり、留学生を含む多くの成人が寮生活をしながら自由に学んでいます。

近年「リカレント教育」の必要性が唱えられる中、人生100年時代の大人の留学や学び直しについて今回は考察していきます。また、コロナ禍の現在、海外留学に大きな影響が出ていますが、この「人生の学校」は日本でもそれに近い体験をすることができるのです。

人生の学校「フォルケホイスコーレ」

「フォルケホイスコーレ」は、デンマーク語で、フォルケが人々、ホイが高い、スコーレが学校という意味で、その起源は1844年にさかのぼります。「近代デンマーク精神の父」と言われるニコライ・フレデリク・セヴェリン・グルントヴィは、それまで続いてきた絶対王政が終焉を迎えようとする中で、国民全員が民主主義を理解する必要があると考えてこの学校を創設しました。

17.5歳以上であれば、誰でも入学可能で、試験や評価も細かい規則もありません。科目は音楽・アート・スポーツ・教育・演劇・心理学・哲学などとてもバリエーション豊かで、生徒の年齢層も高校を卒業してすぐの若者からシニアまで幅広い層が学んでいます。単位や学位は取得できませんが、自分の人生をじっくりと見つめ直すことができます。

学校が国から求められていることは、「民主主義の啓発」と「人間の啓発」の2つのみ。その目的が果たせていれば、どんな教え方でも構わないという、とても自由なスタンスの学校です。

デンマーク・ロラン島在住で、共生ナビゲーターのニールセン北村朋子さんによると、この学校の魅力は、普段の都市生活や日常から脱却して、クラスメイトや先生と寝食を共にしながら、学びや自分に向き合うゆっくりとした時間を持てること。授業はもちろんのこと、授業以外に設定された「余白の時間」から得るものが大きいといいます。

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