コロナ禍の飲食店を「おひとり様」が助ける根拠 お店で食事をするのは「団体客」だけではない

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ところが、よく考えていただきたいのは、何も飲食店で食事やお酒を飲む客というのは、団体客だけではありません。1人でお店に行って1人で飲食するソロ客の存在を忘れてはいないでしょうか。

ソロ客は、オーダー時は声を発するかもしれませんが、それ以外は黙って食し、飲んで帰ります。たとえ彼らが大挙して押し寄せたとしても、それは満員電車と同様、感染のリスクは低いと考えられます。

GoToキャンペーンのフォーマットに則るかどうか別にして、いちばんつらい思いをしている飲食店の方々を本当の意味で救うのであれば、ソロでの飲食、つまり「GoToSolo」こそがこの難局を打開するカギになるのではないでしょうか。

ガストも1人席を作って話題になった

そもそも、コロナ以前から、飲食店においてはソロ外食の機運は高まっていました。2019年に、ファミリーレストラン「ガスト」が、1人席を作って話題になりました。席の両側についたてを配置し、電源を備えて、まるでネットカフェのような空間が人気です。

「夫婦と子の家族」は今や3割弱しかいない現実にも書いたように、かつて標準世帯といわれたような夫婦と子世帯はこれからますます減っていきます。2040年には2割程度しかいなくなるのです。代わって、世帯の中心は全体の4割を占める単身世帯となります。ファミレスはファミless(ファミリーLess)となってしまいます。

その他、1人カラオケのサービスもずいぶん前から浸透していますし、1人来客専用のバーもあります。新しいところでは、大勢でつつくのが定番だった鍋料理も、感染防止の観点からすべて「1人用鍋」での提供に変化しており、それはいわば1人で行っても何の問題もない形と言えます。

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