米銀大手シティグループ、「黒字体質」への転換は本物か


 米国の経済情勢は回復基調とはいえ、失業率が9.7%と高く、住宅や商業用不動産価格もまだまだ底ばいの状況。ここからあとどれくらいの損失が発生するのか、なお予断を許さない。

将来的に有望なのは、やはり新興国ビジネスだ。新興国のフランチャイズについては、シティは英HSBCと共に世界最強の金融機関として定評がある。

特に中国、ブラジル、インドの経済は先進国を大きく上回る成長を遂げており、金融ビジネスが今まさに勃興期から成長期入りを迎えている。シティがこれまで他に先駆けて積み上げてきた経験と実績が花開こうとしている。新興国関連の収益と預金が全体の5割近くを占めるというのは、邦銀の貧弱な実態と考え合わせれば、極めて驚異的な数字といえる。

新興国が牽引する世界景気の回復、不良債権処理費用の減少傾向を考えると、シティの業績が今年第1四半期(1~3月期)から黒字定着する期待は十分持てる。

あくまで印象だが、録音されたパンディットCEOのスピーチの声を聞くと、かなりの自信と余裕があるようにも聞こえる。その自信の根拠を確かめる意味でも、4月19日に予定される第1四半期決算発表が大いに注目されるところだ。
(中村 稔 =東洋経済オンライン)

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