行動経済学 感情に揺れる経済心理 依田高典著
行動経済学では、人間の「限定された合理性」を中心に、最適な行動からの乖離(アノマリー)を経済分析の核にすえる。人間を経済計算だけで判断するのではなく、おそれ、自信過剰、後悔といった感情に日々揺れる存在として考える。
たとえば主流の経済学では喫煙について、現在の嗜好を将来の健康リスクより優先するという時間上の選択であり、また将来の健康リスクを軽視するという意味で不確実性下の選択だから、喫煙者は時間選考率が高く、危険回避度が低いということになるが、はたしてそう言いきれるか。
経済学の歴史の中で、行動経済学がどのように位置づけられるか考え直し、その理論、可能性を紹介する。
中公新書 819円
ブックマーク
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
トピックボードAD
有料会員限定記事
ライフの人気記事