妻が「家事をしない夫」と本気で離婚を考える訳 「男の家事」番組の急増にみる女性の強烈な怒り

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特に共働き家庭の妻はBさんのように、虚しさを感じる人が少なくありません。彼女の夫のように、日々の家事を軽視している男性は多く、そういう夫ほど「家事なんて適当にやっておけばいい」「男の俺がやらなくても家庭は回るはず」などと思い込んでいます。

令和の時代になった今でもそういう男性が多い以上、彼らが自分から「やる」と言うことを期待していては何も変わりません。理想論ではなく、「夫でもできそうな簡単な家事を2つ提示してどちらかを選んでもらう」「負担の多い妻が“家事休みの日”を週1で作る」などの具体案を伝えるのがいいでしょう。

また、それが実現したら、「再び2つの家事を提示して、もう1つ選んでもらう」「“家事休み”を週2日にする」などのステップを踏みながら状況を変えていきたいところ。男性は女性以上に日々のルーティーンを変えることに抵抗があり、一気に変えようとすると逃げられたり、ケンカに発展したりしがちなので、時間をかけてアプローチしていきましょう。

ショック療法にはフォローが必要

Cさん(30代前半女性)は仕事、家事、育児の毎日で心身ともに疲れ果てていました。2歳の息子はかわいいものの、つねに目が離せないし、「やっと寝てくれた」と思っても、まだ家事が山積み。すべて終わるのは深夜24時ごろで、朝6時には子どもに起こされてしまい、「ゆっくり過ごすどころか、風呂やトイレに入る時間すらまともに取れない」という状態が続いていました。
ある日、Cさんは見て見ぬふりを続ける夫(30代前半男性)に声を荒げて怒りをぶちまけました。「家事や子育てを分担しなければ、夫に関わる食事・洗濯・掃除などを拒否する」と強い姿勢で迫った結果、子どもの保育園送り、風呂と寝室の掃除を夫が担当することになったそうです。

Cさんが怒りをぶちまけたことで、夫は彼女の顔色をうかがいながら2つの家事をやることを承諾したのでしょう。これも1つの方法であり、Cさんのようにそれなりの結果を得られる反面、強引な分いつまで続くかはわかりません。また、夫にダメージを与え、妻のイメージを下げる方法だけに、「数年に一度」程度しか使わないほうがいいでしょう。

もしこの方法を使ったときは、夫に対する継続的なアフターフォローが重要。家事をした夫をホメたり、感謝を伝えたり、今まで以上に笑顔を向けたりすることで、成功体験や満足感を与え、自らのイメージを回復させておく必要性があるのです。

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