妻が「家事をしない夫」と本気で離婚を考える訳 「男の家事」番組の急増にみる女性の強烈な怒り

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なかでもホメ上手な妻は、夫に「この家事は妻より自分のほうがうまいかも」と思わせることで積極性を促せるもの。基本的に男性は、「自分がやることの意義を見いだしたい」という思考回路の人が多いので、「妻が喜ぶからやる」「自分のほうがうまいからやる」と感じさせることがポイントなのです。

最後にコンサルタントとして、「それでも家事をやらない、やりたくない」という男性たちに伝えておきたいことがあります。

仕事のできる人ほど家事も楽しめる

多くのメディアが“男の家事”というテーマを扱い、女性たちの怒りが沸点に達しつつある現状を踏まえると、「家事から逃げる」という選択はもはや通用しないでしょう。

「男女の性別で仕事と家事を完全に分ける」「専業主婦がすべての家事をやるのは当然」という発想は時代錯誤であり、現在の世の中には合いません。「仕事が忙しい」ことを理由に家事を避ける人をよく見かけますが、むしろ多忙なビジネスパーソンほど妻のサポートを必要とするだけに、すべてやってもらおうとするのではなく、自分ができるレベルの家事はやっておくほうがクレバーです。

余談ですが、私の自宅近くに住んでいる、ある大企業の社長は、ゴミ捨て、玄関、庭、風呂、客間の掃除を担当しているそうです。また、知人のある出版社編集長は、これまでも土日の家事を担当していましたが、コロナ禍をきっかけに毎週火・木曜の炊事も行うようになったそうです。この2人に「稼ぎの少ないほうが家事をしなければいけない」という発想はなく、すでに「仕事のできるビジネスパーソンほど家事を楽しんで行う」という時代に突入したのかもしれません。

もし「妻が家事に関する不満を抱えているな……」と感じたら、何か小さなことでも始めてみることをおすすめします。そんな小さな歩み寄りが妻の不満をやわらげ、怒りを防ぐとともに、信頼関係につながっていくでしょう。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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