好調ワークマン「アマゾンをやり過ごす」3秘策

オイシックス執行役員と語る今後の戦略

コロナ禍でも成長を続けるワークマンとオイシックス・ラ・大地(左写真撮影:尾形文繁、右写真:オイシックス・ラ・大地ホームページ)
新型コロナウイルスは小売業界に大きな打撃を与えている。が、その厳しい環境の中でも成長を続けているのがワークマンとオイシックス・ラ・大地だ。経営戦略に深く携わる土屋哲雄氏(ワークマン専務)と奥谷孝司氏(オイシックス・ラ・大地執行役員)は、どんな展開を描いているのか。今回は筆者が代表を務めるイー・ロジットが開催した「戦略物流セミナー」から、土屋氏、奥谷氏との鼎談の一部をお届けする。
●土屋 哲雄:ワークマン専務取締役。東京大学経済学部卒後、三井物産入社。本社経営企画室次長、エレクトロニクス製品開発部長、上海広電三井物貿有限公司総経理、三井情報取締役を経てワークマンに入社。2019年6月より現職。
●奥谷孝司:オイシックス・ラ・大地執行役員 COCO(Chief Omni-Channel Officer)。1997年良品計画入社。2005年衣服雑貨のカテゴリーマネージャー、2010年WEB事業部長を経て、2015年10月オイシックス(当時)入社し、現職。

カギは価格、配送費、販促費

角井:ウィズコロナ、ニューノーマルではECの利用が加速され、アマゾンの勢いはますます増していきそうですが、お二方のところでは、アマゾン対策というか、アマゾンとの付き合い方をどのようにお考えですか。

左から筆者、オイシックス・ラ・大地の奥谷氏、ワークマンの土屋氏。セミナーはオンラインで実施(写真:イー・ロジット)

土屋:われわれはもうはっきりしています。1つには価格競争でアマゾンに負けない。われわれのPB(プライベートブランド)は最低5年は売り続けますから、一度に10万単位をつくる。将来は100万単位にします。

次に配送費。アマゾンはラストワンマイルを構築していますから、ここで勝負したら必ず負ける。だから、われわれは店舗渡し。今、EC注文の7割占めている宅配をきっぱりやめて、残り3割の店舗受け取りにかける。

そしてもう1つは販促費。アマゾンは知名度抜群で販促費ゼロなんです。それに対してわれわれはソーシャルなアンバサダーを使って、「タダ」で広告する(アンバサダー・マーケティング)。これがうまく浸透してきている。タダでもお互いウィンウィンの関係ができあがっています。

この3つを10年以内に徹底できれば、対抗できるのではないでしょうか。アマゾンに勝てないかもしれないけれど、巣ごもりというか、「穴ごもり」でアマゾンが通り過ぎるのを待つ戦略です。

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