ワークマン、朝昼晩で「変身」する新型店の全貌 プロの職人と一般客が共存できる店舗とは
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で小売業界全体が販売に苦しんでいる状況下でも、依然成長を続ける作業服チェーンのワークマン。この好調企業が、今度は奇抜な挑戦に打って出た。
ワークマンは3月19日、「ワークマンさいたま佐知川店」を改装し、「W’s Concept Storeさいたま佐知川店」として新たにオープンした。この店は、これまでの小売店の常識を打ち破った新型店だ。朝や昼などの時間帯ごとに、看板や内装を“変身”させることができる。
内外装を変化させることで、建設作業員などのプロの職人をターゲットとした通常の「WORKMAN(ワークマン)」と、一般消費者への訴求も狙った新業態「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」を同じ店で運営することが可能になる。
店内に入ると、壁面の大型スクリーン上に、「今からお店を変身よ!」というキャッチフレーズが流れてきた。外に出て店頭の看板を見上げると、「WORKMAN」と書かれた看板が「WORKMAN Plus」に、ゆっくりと変わっていく。再び店内に戻ると、今度は店内の真っ白な照明が暖かいオレンジ色へと変化した。2分ほどの短時間で、店の雰囲気は様変わりした。
自動で看板も照明も変わる
W’s Concept Storeは、朝の7時から10時、そして夕方の16時半から20時までは通常のワークマンとして営業する。その際は、一般的なコンビニやホームセンターと同じ白い照明で店内を照らし、清涼感のある香りを漂わせる。
それが日中の10時から16時半の間は、ワークマンプラスとして店を稼働する。店内の照明を落ち着いた雰囲気のオレンジ色に変え、ゆったりとした気分を醸し出す柑橘系の香りで店内を包み込む。
看板や照明の変身作業は、毎日10時と16時半にタイマーがセットされており、人手を介さず自動で行われる。香りの噴霧もアロマディフューザー(香りを拡散する装置)を使用するため、10時と16時半に自動で切り替わる。一連の変身に伴う店側の作業負担は、ほとんどない。変化するのは店の見せ方や雰囲気だけで、約1700アイテムある品ぞろえは同じままだ。
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