ひたすら増え続ける世界の人口。それを養っていくための食糧増産は、世界規模の課題になりつつあります。そんな中、広大なアフリカ大陸は、次なる世界の食料庫となりうるか、注目を集めています。
一方、アフリカの典型的なイメージのひとつといえば、飢餓と栄養不足。 今日は、これらの課題を一挙に解決しうる、アフリカの農地開発について、そして、土地が有り余っている広大なアフリカで、農地を開墾するというきわめて単純なことが、なぜそんなに難しいのかについて、お話したいと思います。
想像を絶する巨大な大地、アフリカ
かくいう僕も、アフリカにかかわっている原体験は、子供の頃、ご飯を残すと、母親に、「世界にはご飯が食べたくても食べられない子供たちがいるのよ」と、栄養失調の子供の写真を見せられたことでした。自分と同じ年くらいの、お腹がぱんぱんに膨れた子供たちの写真は、本当に恐ろしいものでした。
子供心に、大きくなって、こういう深刻な世界の問題に貢献する仕事がしたい、と思い、いつしか国際協力の世界で働くことを志すようになりました。こういった原体験から、今の仕事で、アフリカの農業振興にかかわれることは、心からの幸せです。
ところで 、先ほど「アフリカは、土地が有り余っている」と書きましたが、読者のみなさんは、アフリカがどのくらい大きい大陸か、実感ありますでしょうか?
ご存じない方は、以下の地図を見てください。なんと、中国、インド、アメリカがすっぽり入ってしまいます。
アメリカ東海岸に住んでいた頃、「先週の連休で西海岸まで飛んでさ、超長旅で疲れちゃったよ」なんてかっこよさげに言っていたものですが、アメリカ横断の距離なんて、アフリカで考えれば、アフリカ西端のセネガルから中部アフリカのチャドまで行けるか行けないかのちょっとした距離なわけです。
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