自由が丘「スイーツの街」だけじゃない昭和の顔 歩いて楽しい瀟洒な通り、連日賑わう「美観街」

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狭い道を縫うようにバスが走る(写真:筆者撮影)

そして1990年代後半、自由が丘は“スイーツの街”となっていく。もともと自由が丘は、和菓子、洋菓子の銘店が居並ぶ地だった。1933(昭和8)年創業の洋菓子の「モンブラン」、1938(昭和13)年創業の和菓子店で「ナボナ」で全国的に知られるようになった亀屋万年堂。そして駅前の和菓子店「蜂の家」も老舗として知られる。

1998年には、カリスマ・パティシエとして一世を風靡した辻口博啓の洋菓子店「モンサンクレール」が駅から徒歩10分ほどの場所に開店。2003年にはお菓子のテーマパーク「自由が丘スイーツフォレスト」もオープンした。

このほか、ヴェネツィアの街並みを再現した「ラ・ヴィータ」、東急大井町線の車庫を再開発した「トレインチ」など、今までの自由が丘にはなかった大がかりな商業施設が1990年代から2000年代にかけて誕生し、街は原宿竹下通りのような観光地的な色合いも帯びていくようになった。

通りの名前もおしゃれな自由が丘

東急自由が丘駅には、東横線のほか大井町線のホームもある。こちら大井町線ホームから南口改札を出ると駅前には九品仏川緑道が続いている。暗渠である緑道沿いは並木道で、この街の“公園”のような憩いの場となっている。緑道沿いにはオープンエアのカフェやレストラン、ショップが並ぶ。

自由が丘には「通り」「ストリート」が街中に広がっている(写真:筆者撮影)

自由が丘の魅力は、こうした歩行者が主役である「通り」「ストリート」が街中に広がり、そこに商店が並び、回遊性があることだろう。これは郊外型繁華街として人気のある吉祥寺や下北沢にも通じるところだ。

自由が丘では通りの名前も「マリクレールストリート」「すずかけストリート」「メイプルストリート」とおしゃれ。一方で駅付近には名前もつかないような細かい路地が入り組み、その両側にはカフェやレストラン、スナックとさまざまな飲食店やスイーツの店、洋服や雑貨の店が並んでいる。そんな車が入ってこない道では町歩きや買い物を思う存分楽しめる。

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