新線開通で沸く「綱島」かつては温泉も湧いた街 今は築160年超の古民家やApple研究施設が混在

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綱島ラジウム温泉東京園。2015年閉店(写真:筆者撮影)

東横線にまつわる注目の話題と言えば、2022年に開通予定の東急新横浜線だろう。日吉駅から新綱島駅を経て新横浜駅に至る3駅の新線は、その先のJR・相鉄の羽沢横浜国大駅を経て相鉄線との相互直通運転を予定している。沿線住民をはじめ、鉄道ファンや不動産業界などは、新駅名や予想ダイヤ、沿線開発のニュースを待ちわびているはずだ。

そして、この新線開通によって大きな変化が起きているのが「綱島駅」だ。駅東側の新綱島駅とその駅ビルの建設現場では、既存建物が撤去され、何台もの建設機械が稼働中である。

綱島駅の意外な過去

東横線綱島駅は渋谷からは13駅目、急行で約20分ほど。田園調布駅を過ぎ、多摩川を渡り、川崎市を経て横浜市に入ると最初の駅が日吉。その次が綱島駅だ。

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その綱島が、昭和の戦前・戦後に、温泉のある都市近郊リゾート地として賑わっていたことは、地元や横浜市民には今も知られているようだが、一般にはどれくらい認知されているのだろうか。

現在はすっかり住宅地に変わり、綱島温泉の最後の名残として、駅近くで営業していた「綱島ラジウム温泉 東京園」も2015年に閉店。今、その場所が新駅の建設現場の一部になっていることは、まさに綱島の転換期を象徴することにも思える。

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