自由が丘「スイーツの街」だけじゃない昭和の顔 歩いて楽しい瀟洒な通り、連日賑わう「美観街」

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東横線の代表的な繁華街で高級住宅街でもある自由が丘駅(写真:筆者撮影)
渋谷駅と横浜駅をつなぐ東横線は、どの駅も個性豊か。流行の最先端を行く町から、どこか懐かしさを感じる町、緑豊かなやすらげる町…。本連載では、ぶらぶら散歩しながら、大人がみて面白い、町の魅力を紹介します。第一回は自由が丘です。

東急東横線は「住みたい沿線」として首都圏でも随一の人気の私鉄路線。渋谷と横浜を結び、その中間に位置する沿線の代表的な繁華街で高級住宅街でもあるのが自由が丘だ。

魅力にあふれた奥深い街、自由が丘

自由が丘という駅名は、戦後民主主義的な香りがするため、戦後に旧駅名から改名されたものなのではと思っていたのだが、調べてみると、戦前の1929(昭和4) 年から「自由ヶ丘」という駅名だったことに驚いた。

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隣接する駅には田園調布、都立大学、学芸大学といった東横線でも有数の山の手住宅街が並び、後背地にも恵まれている。これら沿線の裕福な住民が訪れる繁華街として、この街は栄えてきた。

今も昔も自由が丘を象徴するものと言えば、駅前の自由が丘デパート、老舗の洋菓子店・モンブラン、そして巨人軍時代の王選手の「ナボナはお菓子のホームラン王です」のテレビコマーシャルで知られた亀屋万年堂だろう。

写真左から老舗洋菓子店のモンブランと亀屋万年堂の駅前店(写真:筆者撮影)

これに加え、1980年代にベストセラーになった、黒柳徹子の子ども時代の自叙伝『窓際のトットちゃん』に登場した「トモエ学園」は自由が丘駅近くにあった。トモエ学園は、公立の小学校で問題児とされたトットちゃんを受け入れたユニークな教育方針の私立学校で、現在のピーコックストア自由が丘店の場所にあった。今はその店の前に記念碑が残されている。

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