座れる列車「Sトレイン」意外な停車駅のワケ 自由が丘や保谷に停車、池袋は通過
土曜・休日は西武鉄道・東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線を直通して秩父と横浜方面、平日は西武線の所沢と東京メトロ有楽町線の豊洲を結ぶ新しい列車「Sトレイン」が3月25日、運転を開始した。
2人がけのクロスシートと長手方向のロングシートの両方に変えられる座席を備え、コンセントやWi-Fiも設置した西武鉄道の新型車両「40000系」を使用したこの列車の最大の特徴は、なんといっても「必ず座れる」座席指定制であることだ。
西武では従来から座席指定の特急「レッドアロー」が走っているものの、東横線やみなとみらい線、副都心線ではこれが初の座席指定列車。各線の沿線でも注目度は高く、運行開始初日にみなとみらい線の元町・中華街駅で開かれた出発式には、一番列車の乗客だけでなく新しい列車を一目見ようとする鉄道ファンらが早朝にもかかわらず大勢詰め掛け、地下のホームは賑わいを見せた。
停車駅はちょっと意外?
運行開始後最初の週末となった25・26日は、沿線の各駅で珍しそうに列車を見送る人やカメラを向ける人の姿が見られたが、日ごろSトレインの通る各路線を利用している人からは「なぜこの停車駅になったんだろう」と不思議がる声も聞かれた。
たとえば大ターミナルである池袋は、副都心線経由の土休日の列車では「降りられる」ものの乗車はできず、有楽町線経由の平日の列車は通過してしまう。東京メトロによると、これは「需要を推定した上での判断」だ。確かに、同駅は西武池袋線の始発駅でもあり、所沢や秩父方面に座って行きたいと思えば、同線の始発列車に座ることや、特急列車を利用することも可能。あえて地下鉄直通の座席指定列車を停める必要はなさそうだ。
だが、「意外」なのは池袋通過だけではない。
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