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一流企業から脱サラ→失敗した50代男性の末路 用意周到で緻密だった彼に足りなかったもの

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Bさんとしては、安定した会社員という立場を捨て、脱サラ独立したからには、自分の知恵と人脈を総動員してリスクを避け、仕事と売り上げを作りたい一心だったのでしょう。しかし、顧客からすると、利己的なタイプと見なされ、相手にしてもらえなかったというわけです。

商売は、顧客に貢献するから対価が得られます。当たり前の原理原則ですが、緻密なBさんはその原理原則を軽視し、自分のリスク回避や顧客開拓の戦術ばかりに目がいっていました。顧客への貢献の前に、自分が得る対価ばかり考えてしまっていたのです。そうなれば顧客が離れ、新たな顧客も開拓できないのは必定なのです。

テイクばかり考える人に人も仕事も集まらない

私自身、脱サラ独立して13年目になりますが、Bさんのような残念な人たちにも出会ってきました。創業間もないころ、私が起業した噂を聞きつけて、旧知の先輩経営者が訪ねてこられたことがありました。その経営者は開口一番こう切り出しました。

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「独立して精力的に頑張っていますね。評判聞いていますよ。どうですか。私にも少し仕事を回してもらえませんか。できればあまり手間がかからなくて実入りがいい仕事がいいですね。昔のよしみでお願いしますよ」

十数年ぶりにお会いして、ひと回り以上年配の先輩経営者からかけられた下卑た笑顔と利己的な言葉に、私は立腹するよりむしろ悲しくなってしまいました。創業間もなくで必死だったのですが、「自分はこうはなるまい」と強く思い、丁重にお帰りいただきました。

テイクばかり考えて、ギブできない人には、人も仕事も集まりません。もちろん会社員として働いているときも、同様の理屈はあてはまります。ただ、会社員の場合は、給料が出ているため、そうした社員であっても、上司から強制的にやるべき仕事が指示されますよね。

しかし、脱サラ独立した経営者に上司はいません。そのため強制的に仕事を指示されることもなくなる代わりに、仕事が獲得できなければ収入もなくなるのです。

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