実は離職率の高いインド人、日本企業はどう対応するべきか?
経営側と労働側は対立することが多く、労働争議は過激、雇用契約では「主張しないと損」と考えるのが普通です。「企業に依存したくない」という思いや忠誠心の低さが伝統的にあると思います。
また、待遇の問題では、やはり給与に関することでしょうか。インド企業では、おおむね年率15%程度平均給与が上昇、IT企業は20% 程度上昇しています。賃金上昇率は世界で1位、2位を争うほどです。
特にIT業界の場合は、インドが経済成長しているからというほかに、労働市場がグローバル化していることが理由と考えられます。転職の選択肢がグローバルなのです。
--毎年15%給料アップですか。高度経済成長時の日本という感じですね。日本のIT企業で働くインド人の給与水準はどうなのでしょうか。
就職している企業にもよりますので何ともいえませんが、海外で働くインド人の給与水準は一般的に他の国の在留外国人よりも高いかもしれません。
あるデータによれば在米インド人の平均所得は、米国平均を大きく上回っていて、国別では在米日系人に次いで2位です。また、在米インド人8人に1人がミリオネア(個人の金融資産100万ドル以上)であるとのデータもあります。
シリコンバレーのネットワークがそうさせているのだと思います。在米インド人の6割以上が、専門職か管理職についています。3人に1人が大学院修了とのデータもあります。
米国での統計をそのまま当てはめるわけにはいきませんが、在日インド人の給与水準は決して安くはないと思います。インド現地の場合は、大都市周辺部と地方都市などで給与水準に開きがあり、低いところはかなり低いです。