「教養?ムダ知識?」東大生がやたら博識なワケ

なぜ「勉強も漫画も芸術も文学も」詳しいのか

誤解しないでいただきたいのですが、「だから歴史を勉強するためには漫画を読んだらいい」とか「バドミントンが得意になるためには数学を学んだらいい」とか、そういうことを言いたいわけではないんです。

僕が言いたいのは、何か新しいことを学ぶときには、今まで得た経験や知識とつなげて理解しようとすることで、習得が何倍も速くなるということです。

東大生は、この「未知と既知をつなげる」のが非常に上手なのです。積極的に「今まで知ったことと、つなげて考えることってできないかな?」と考える能力が高いからこそ、何事においても習得が普通より何倍も速いのです。

意識すれば「未知と既知をつなげる」のは簡単

実はこれは、どんな人でも多かれ少なかれやっていることだったりします。

例えばみなさんは「国利」という言葉の意味がわかりますか?

おそらくこの言葉を使ったことがある人はほとんどいないであろう、みなさんにとっての「未知の単語」だと思うのですが、多分それでも、どういう意味なのかと聞かれたら大体の人が推測できると思います。「国」は国家を指し、「利」は「利益」を指します。なので、そのまんまの意味で、これは「国家の利益」です。

知らない熟語だったとしても、その熟語を構成している漢字の意味がわかれば、その熟語の意味もなんとなくわかってしまうはずです。同じように、普段カタカナ語で使っている「ハーフ」「イートイン」「セルフ」みたいな言葉が英語になって「half」「eat in」「self」と書かれても、「習っていないから意味がわからない!」とはなりませんよね。

「既知と未知をつなげる能力」は、この延長線上の話でしかありません。

新しい事柄を抽象的に説明されて「?」となっているタイミングで、「例えば」という言葉で自分たちがとっつきやすいトピックの話をされたら「ああ! なるほどそういうことね!」と理解しやすくなった経験、みなさんにもあるのではないでしょうか?

例えばこの記事で言うならば、「未知の中から既知を見つける能力」と最初に説明されて「どういうこと?」と思っていた人でも、ここまでの具体例、みなさんが知っている歴史やバドミントン、漢字や英語の話を聞いて、「ああ! そういうことか!」「それならたしかに自分も似たような経験があるかも!」と考えられるようになったと思います。東大生は、まさにこの「例えば」を考える能力が高いというわけなのです。

あえて言い切りますが、人間には「難しいこと」を理解する能力はありません。未知を未知のまま解釈できる人間なんていないのです。でも、その中に既知を見出すことで、理解することができる。それはさながら、オセロの白を、黒で挟んで黒にひっくり返すようなモノです。何もない状態で黒にはできないのです。

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