「小さな目標を作れる人」が結局、幸せになる訳 猪狩ともか「誰でも"前向き思考"に変われます」
絶対安静の状態からリハビリを経て、車椅子に乗りながらアイドル復帰を果たし、現在は、NHK Eテレ『パラマニア』にレギュラー出演するなど、活動の場を広げている。
事故から2週間、「今後の目標」を考えるようになった
「自分の脚で歩くことができない。一生、車椅子生活になる」
私がその事実を知ったのは、事故から1週間ほど経ち、ICU(集中治療室)病棟からHCU(高度治療室)病棟に移った頃のことでした。
それまでは正直、事の大きさを理解できていませんでした。「リハビリを頑張れば必ず治る」とばかり考えていました。家族も私にそれをいつ告げるか、悩んでいたようです。
「治る未来」しか想像したくないけど、もし治らない可能性が高いなら、嫌でも車椅子人生をどう生きていくか、考えなくてはいけない。
しかし、そうはいっても、すぐには「自分の車椅子人生像」なんて考えられません。
「前向きな気持ち」になれないまま、事故から2週間たった頃、やっとケガの状態も落ち着きつつあり、リハビリが本格化してきた頃から、私は日々の思いをつづっているノートに、少しずつ「今後の目標」を書き始めました。
「できると思って立てた目標」が、実際は高すぎて思いどおりにいかないこともありました。「無理な目標」を頑張りすぎて、落ち込むことも……。
いろいろ考えて、無理のない、でも前向きになれるような「目標」をたくさん作っていこうと、工夫をしていきました。
初めて自分で車椅子に乗って洗面所まで行って、歯磨きができたときは、ちょっと感動しました。そうやって「できること」を1つずつ増やしていくことが、「前向き思考」につながることに気づいたのです。
ここでは、私なりの「目標の立て方」について、4つの秘訣を紹介したいと思います。
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