寿命が「運命任せ」から「選択」の時代に変わる訳 「老いなき世界」はどこまで科学されているのか
何歳まで生きるかを「選択する」社会へ
ご存じのように日本はすでに超高齢社会です。医療費も高くなり、どれだけ健康に生きられるかが注目されています。その中で『ライフスパン』著者のシンクレア教授が目指しているのは、「200歳まで生きる」ということや、若返りなどですね。
カロリー制限やアミノ酸制限などに取り組んだとしても、人間の寿命の限界は122歳だと言われています。それを超えるには、細胞のリプログラミングや、遺伝子編集などの創薬に頼るということになりますが、そこを突破することで200歳を目指せると考えられています。
このとき、社会的には「200歳まで生きたいか」という選択が生まれます。200歳まで生きたい人、短く元気に50歳まで生きたい人、病気を患ってもかまわないから自然でいたい人、いろいろな考えの方がいらっしゃいますからね。
お金も重要になってきます。シンクレア教授もそうですが、アメリカではスタートアップ企業が関わって老化研究を行い、サプリなどを販売しています。
お金を払って200歳生きる選択をするか、もしくは、カロリー制限やアミノ酸制限など、自分でできる選択をするか。いずれにせよ、自分で人生を選択するということが必要になります。
エイジングについては、すでに1930年にカロリー制限が効果を発揮し、マウスでは寿命が延長できたという論文が発表されています。
しかし、それから90年経ちますが、みなさんそれほどカロリー制限をしていませんよね。
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